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祖母が愛した昔ながらの住宅

私の父方の祖母は、長く一人暮らしをしていました。
なんでもこのあたりの土地では有名な山持ちだったようですが、祖父は父が小さい頃、林業の仕事をしている最中に事故で亡くなり、その後長男が病気になってしまったため、山や畑を次々に売り払ったために、私が物心ついたころには、祖母の財産は持ち家だけになっていました。


祖母の家は、ずっと林業を生業にしていただけあり、良い材木を使い、外装も土佐漆喰という昔としてはかなり豪華な住宅でした。

私が幼稚園の頃には、すでに祖母はその家で一人暮らしをしていました。

一人が寂しいのか、よく祖母は私たち姉妹に泊まりに来るように誘うので、母が気を使って一週間に一度くらいは泊まりに行っていました。

祖母の家はとても立派な作りなのですが、テレビは一局しか映らないし、お風呂は近くの親戚の家でもらい風呂をしていてので、私はあまり祖母の家に泊まるのに乗り気ではありませんでした。

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それでも、祖母の家のあの雰囲気は好きでした。


まわりの住宅より一回り大きくて、それに昔の住宅にしてはおしゃれです。親戚の家は、その頃まだ囲炉裏があり梁が見える古民家でしたが、その時代にあんなおしゃれな住宅を作ることができたのですから、以前はかなりお金持ちだったのだろうと思います。
祖母は、その家がとても気に入っていて、亡くなる寸前までそこで暮らしていました。

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長男はすでに亡くなっていたので、二男の伯父がその家の持ち主になったのですが、道路が作られるというので売ってしまったそうです。


私が最後に見た時は、ブルドーザーで道にならされていました。

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祖母は、姉にその家に暮らしてもらいたかったようですが、遺言などはなかったので姉が暮らすというようなことになりませんでした。

いま私は、家族のための住宅を建てようとしていますが、どんな住宅がいいだろうかと考えていると、あの祖母が住んでいた家を思い浮かべてしまいます。
あんな家は予算的にも作れないでしょうが、似たような家にしたいと思います。